中国の伝統的な考え方では、死者の死体を完璧に保つことが死者に対する最高の手向けとされている。人口が少なく、教育格差がある農村のような貧困地域にでは献体にへの反発が多い。一方、深セン市のような新しい大都市では献体への理解が広がり、献体を申し出る若者も少なくない。そして、今の中国では献体に反発する伝統的な考え方の人々と、理解を示す人々との間にギャップが広がっている。
本作は、中国における献体コーディネーターの第一人者と呼ばれる高敏の仕事ぶりの足跡を追いながら、三件の献体の記録を通して、、生きること、死ぬこと、愛すること、そして別れることの苦しさを描く。
日本映画大学
中国の深圳市での献体を巡るドキュメンタリー。医療従事者として献体と向き合う女性は、申し込む当人や家族を生きている間から支えていきます。医学のためにいう家族も、親族の死を前にしては心が動揺します。そんな姿を説明的なナレーションをなくし、作品は向き合っていきます。
審査員
映画監督
1967年生まれ。初長編監督作品『虹 Passerby #3』(2010年)が第23回東京国際映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞。短編作品『Circle Line』(2012年)が第65回カンヌ国際映画祭、国際批評家週間にてCanal+ 賞を受賞。長編2作目作品『Pluto』『冥王星 Pluto』(2013年)は、第63回ベルリン国際映画祭、クリスタルベア特別賞に輝いた。彼女の6作品目となる『Hummage』『オマージュ』は、第34回東京国際映画祭でプレミア上映され、現在全州国際映画祭、トライベッカ映画祭、シドニー映画祭をはじめとする多くの映画祭で上映されている。
株式会社ONGAESHI Holdings代表取締役
リクルート(現リクルートホールディングス)の人事担当役員、㈱リクルートエージェント代表取締役社長、リクルート・グローバル・ファミリー香港法人社長・会長を経て、民間企業から初の起用となる公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)第5代チェアマンに就任。4期8年にわたる任期を終え、現在名誉会員。