30年前、伝説の映画を監督したが、今や過去の人となっている男・大根(加藤雅也)。大根は、ピンサロ嬢として働くタマコ(熊切あさ美)のヒモとなり空虚な生活を送っている。
そんなある日、タマコの昔の男が「俺から離れられると思うなよ」と現れる。大根とタマコは大学時代の後輩が館長を務める広島のストリップ劇場に逃げ込む。そんな二人を温かく迎え入れる館長(横山雄二)。大根とタマコはストリップ劇場の楽屋に住み込むことになる。二人の人柄に惹かれ、歓楽街に住まう仲間たちも歓迎ムード。温かく満ち足りた時間が続く。しかし、大根がストリッパー(小原春香)に手を出したことから保たれていたそれぞれのバランスが崩れて行く。
「あんた、格好悪すぎるよ。いつまでも、俺たちの憧れでいてくれよ。なんで、そんな下らない男に成り下がったんだよ」大根を叱責する館長。映画を撮ることが出来ない大根の思い。ヒモを養うタマコにも人には言えない凄惨な過去があった。
そして、それぞれの未来は…。
ハリウッド俳優でもある加藤雅也を中心に、男臭い友情と嫉妬、男と女の情念、夢と現実。入り乱れる世界観がときにコミカルに、ときにハードボイルドに描かれる。広島を舞台にした映画製作シリーズ「広島ヌーヴェル・ヴァーグ」作品。
出演:加藤 雅也、熊切 あさ美、横山 雄二、佐々木 心音、小原 春香(元AKB48)、矢沢 ようこ、ノッチ(デンジャラス)、竹内一希(まんじゅう大帝国)、さいねい龍二、仁科 貴、 太田 光(爆笑問題)-特別出演、未唯mie-特別出演、筒井 真理子ほか
配給:アークエンタテインメント|製作協力:スタジオオレンジ|製作プロダクション:Yokonandes Film
1967年生まれ。宮崎県出身。1989年中国放送にアナウンサーとして入社。自ら出演のラジオやテレビ番組の企画を立ち上げる傍ら、映画監督、俳優、作家として小説やエッセイの執筆も行う。また、有吉弘行・劇団ひとりとバンドを組みTBS系全国ネット「うたばん」にミュージシャンとして出演。吉川晃司のアルバム曲「Fame&Money」の作詞なども手掛ける。2022年には脚本・監督の映画「愚か者のブルース」(主演・加藤雅也)の公開も控える。《監督作品》「井川遥・ひと夏の記憶」「浮気なストリッパー」(主演・矢沢ようこ)
《出演映画》「Mr.インクレディブル(声優)」「男たちの大和」「孤狼の血」「カツベン!」「みをつくし料理帖」など。