Catalan Focus

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※このプログラムは2本立て上映となります。
表示されている上映開始時間は1本目の開始時間です。

環状交差点 Vaca

食肉処理場で働くマルガ。朝出勤、バスで帰宅。毎日がその繰り返し。ある日、思いがけないことが起こる。屠殺される牛が自分を見つめていたのだ。生まれて初めて、マルガにはどうしてもやりたいことができた。

上映日時・会場

上映後ゲストトーク

オンライン上映

監督:マータ・バジャリ

  • スペイン
  • 2018年
  • 15分
  • カラー
  • カタロニア語
  • 日英字幕

Marta Bayarri

初監督作品は2014年。続く『Fugit』(2016年)がゴヤ賞候補に。今作は国際的にも注目され、「マイアミ映画祭」HBOイベロアメリカ短編賞にノミネート、2020年ゴヤ賞候補作品。女優、ライターとしても活躍。

Director’s Statement

この物語を最初に知ったのは数年前。以来ずっと私の手元に置いていました。最初の台本は、米国の劇作家で映画監督であるニール・ラビュートの創作ワークショップで書かれたものでした。原作者マーク・ゲバラのメンターだったニール・ラビュートは、若く才能のある彼を、女優としての私に引き合わせてくれた張本人です。

この作品の登場人物たちは、希望のない人生を送る多くの人々を代表しています。マルガもそのひとり。マーク・ゲバラの原作は、深い意味をもったモノローグでした。ひとつひとつの言葉だけでなく、その表現の仕方にも深い意味があり、繰り返し語られるべき物語です。私は、この作品を映画にすることで、原作でははっきりと語られないものを、より広い視覚的な世界として観客に見てほしいと思い、自分で脚本を書くことにしました。

この企画を実現するために、人間としても、プロフェッショナルとしても素晴らしいチームを集められたことが、何よりも幸運なことでした。私は『環状交差点』が、表現しているよりも遥かに多くのことを語りかけてくる作品になったと自負しています。これは、人が現実を目の当たりにした時にかすかな希望を感じさせてくれる、生き生きとした、そして私たちの人生に不可欠な物語です。

Director

Trailer

ペルセウス座流星群 The Perseids

両親が離婚した夏、マールは父とアラゴンの田舎町にやって来た。ここは内戦の激戦地だったという。不思議な言い伝え、不可解な行動をする若者たち。死者の霊を感じながら、マールは土地の記憶に触れ、父との絆を取り戻す。

ジャパンプレミア

上映日時・会場

上映後ゲストトーク

オンライン上映

監督:アンニァ・ガバロ & アルベルト・デシェウス

  • スペイン
  • 2019年
  • 72分
  • カラー
  • 日英字幕

Annia Gabarró & Alberto Dexeus

A・デシェウスとA・ガバロはともにポンペウ・ファブラ大学卒。デシェウスはブエノスアイレス映画大学へ留学。ガバロはバルセロナ大学で近代文学を研究中。今作は南米・欧州各地の映画祭で上映。

Director’s Statement

『ペルセウス座流星群』は、作家たちの異なる個人的な体験を形にしたいという思いから生まれました。父親という存在と素直な関係を築けないこと。夏休み中に家族のあいだで感じる疎外感。それらは私たちの生活の一部でした。そのように家族で過ごしたまちで、祖父母たちは内戦時代の話を、まるで伝説や怪談のように、口ごもりながら語ってくれました。このような話題について祖父母と話す機会は少なくなり、段々と語り継がれなくなっていきます。

沈黙と歴史の記憶の不在。住む人のいなくなった場所では、物体やシンボルが本来の意味を失い、新しい使われ方をしていることがあります。こういう場所の物語を想像することで、この作品の脚本の一部はつくられました。そうして、歴史はフィクションに、夢に、幽霊話になっていくのです。

Director

Trailer