幕開けのレッドカーペット。
五十二段に赤いカーペットが敷かれていく様を
朝から何度も何度も確認しながら、
本当にこの風景を目の当たりに出来るとは
信じられない思いでいっぱいでした。
当日奈良市内を覆っていた雨雲が
奇跡的にあの時あの場所だけを避けていったことに、
これは何かものすごいことの幕開けなんだと
確信せずにはいられませんでした。
レッドカーペットには世界から映画界のきらめく才能達が渡り初め、
そのあとをこの映画祭を支えてくださった多くの方々が
ちゃんとおめかしして続々と登っていかれる。
その周りには、我がご町内、
菩提町自治会のおじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんまでが
ぐるりと囲んで賑々しく、
世界と自治会地蔵盆が一緒くたになっているよな、
なんて素敵で不思議な一体感!
「国際文化"観光"都市から国際文化"交流"都市へ」
なんてキャッチフレーズであちこち喧伝して歩いていたけれど、
それってこういう感じのことなんだと、始まってみるまでわかりませんでした。
会期中はこんなにボランティアして下さる才能豊かな方々が
こんなに沢山奈良に集まるだなんて?!
と驚かされるほどの煌くボランティアスタッフが
暑い中しんどいながらも物凄いパワーで祭を作り上げて下さいました。
まだまだ色んな交流が深められる筈。
まだまだ出来ることある筈。
始まったばかりのなら国際映画祭が益々進化、発展して行きますように。
中野聖子(ホテルサンルート奈良 代表取締役)