日本に滞在することで、暴力を伴わない非常に優れた武道を見、その教えにじっくりと取り組むことができた。剣道の師範は剣道の価値、とりわけ剣道の習得に伴う人間教育について話してくれた。痛みを知り、理解することで他者に痛みを与えないようにするということである。師範は剣道には欠かせない価値である感謝で話を締めくくった。合気道の師範は合気道の本質である非暴力について語る。伝統的な武道に打ち込む二人の女性の話を聞くなかで、自分のルーツに立ち返り、母国では何もかもがうまくいっていないように思えても人間の内面から解決策があるのではと思った。
1986年ブルキナファソ生まれ。ブルキナファソ映画学校(ISIS)卒。短編作品「LA BAGUE」、長編作品2本で撮影監督を務める。短編監督デビュー作は「AUX EXTREMEITES DE LA RAISON」(2015)、2作目は「JARDIN D’EDEN」(2017)。現在は3作目のポストプロダクション中。「AMAZONE」、「ZIKSTAR」等、TV番組の台本も手掛ける。ブルキナファソ、セネガル、ガーナでImagine Instituteのワークショップに数多く参加。現在は初の長編作品に取り組んでいる。若いダンサーが自分の村の伝統に触れることで自分の文化的アイデンティティを取り戻すという物語である。
訳あって、この作品は提出直前の2日間で取材、撮影、編集をして出来上がったもの。「この経験から、私はこれから何があっても諦めずに頑張っていける」と作者に大きな自信と感動を与えました。